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蒼鎧両断の緑の者

アル

[アル]

キャラID
: CS433-198
種 族
: ドワーフ
性 別
: 女
職 業
: 隠者
レベル
: 138

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アルの冒険日誌

2026-02-22 02:48:08.0 テーマ:写真活動

星にほどいた「またね」                       ── 川辺のリュートと約束の夜

森のはずれの小さな川で、カッパはひとり
川の水をそっとのぞきこんでいた。 

そこには空がうつる。
昼は雲、夜は星。 
まるで川の上に、もうひとつの世界を写しているみたいだった。 


「忘れないって、言ったのにね」 


川面に石を落とす。 

ぽちゃん、と小さな波紋がひろがる。 
約束はいつも、水紋みたいだ。
形はあるのに、触れようとすると消えてしまう。 


昔、この川でよく一緒に泳いだ友だちがいた。 
きゅうりを半分こして、くだらない勝負をして、負けた方が歌をうたうというへんなルールまで作った。 

ある夕暮れ、友だちは言った。 
「ぼく、遠い川へいくよ。でも、また会おう。絶対だよ」 その言葉は、ちゃんと本物だった。 
でも季節は流れ、森は少しずつ形を変え、
足あとも水に溶けた。 

カッパは皿の水を揺らさないよう、じっとしている。 
星が映る夜だけは、少しだけ信じられるからだ。
星は遠いのに、ちゃんとそこにある。 
手は届かないけれど、消えてはいない。 


「約束ってさ」

 
カッパはつぶやく。 


「会うことじゃなくて、思い出すことなのかもしれないね」 


その瞬間、風が吹いた。 


皿の水がきらりと光る。 

星が、ひとつ、ふたつ、まばたきする。 

遠いどこかの川で、 同じ星を見上げているカッパがいるかもしれない。 

それだけで、胸の奥の冷たい水が、少しだけあたたまる。 



約束は…消えていなかった。 
形を変えて、空になっていた。 カッパは立ち上がりそばに置いてあった、小さなリュートを抱き上げる。 
夜は静かで、星は耳をすましている。 


指先が弦に触れる。 ぽろん。 
その音は川をわたり、森をくぐり、 空へゆっくりとのぼっていく。 



ぽろ、ぽろろん。 



言葉にならなかった「またね」を音にして、星へ渡すみたいに。 



もし遠い川で、あの子が同じ空を見上げているなら。 


きっと、今夜だけは、 この旋律が風にまぎれて届くだろう。 
皿の水にうつる空が、やさしく震える。 約束は消えていない。 


音になって、星になって、まだここにある。
カッパは目を閉じ、最後の一音を弾いた。


その響きは、夜に溶けながらも、
たしかに未来へ向かって流れていった。



……やがて音は消える。 けれど川は、変わらず星を映している。


カッパはそっと目を開けた。


皿の水の中で、ひとつの星がゆっくり瞬く。
それは遠い約束の灯り。
触れられなくても、消えない光。



カッパは小さくうなずく。


明日も、この川で弾こう。


約束は、会えなかった夜にも、
ちゃんと鳴りつづけている。


星の下で。
水の上で。
そして、心の奥で。


リュートの余熱だけが、
静かに夜をあたためていた。
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