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蒼鎧両断の緑の者

アル

[アル]

キャラID
: CS433-198
種 族
: ドワーフ
性 別
: 女
職 業
: レンジャー
レベル
: 138

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アルの冒険日誌

2026-03-01 13:17:27.0 2026-03-03 01:10:58.0テーマ:写真活動

灯晶の書庫「きみが読む夜」

夜は、気づかないふりをした心から始まる。


きみはいつも通り眠ったはずだった。
なのに目を開けると、そこは森の奥。



赤い灯晶が、呼吸のように明滅している。



見覚えのある光。

けれど、今夜は少しだけ近い。


足元に落ち葉はない。
かわりに、薄い紙片が舞っている。


白紙の、切れ端。



書庫の扉は、最初から開いていた。



中へ入ると、緑の髪の小さな司書がいた。
あの人だ、と直感でわかる。 司書は何も言わない。



ただ、椅子をもう一つ引いた。


机の上には、一冊の本。



表紙には、名前がある。


きみの名前だ。



胸の奥が、きゅ、と鳴る。

逃げ道はない。

でも、追い立てるものもない。



司書は隣に座る。

触れない距離。

けれど、ひとりではない距離。



きみは本を開く。



ぱらり。



最初のページは、あの日のこと。



笑っていた場面。

ちゃんと平気なふりをしていた夜。

誰にも言わなかった悔しさ。

机に伏せたまま、息を殺した時間。



文字は冷たくない。


責めてもこない。


ただ、そこにある。


「こんなことで傷つくなんて」
そう思った言葉も、


「ほんとは嫌だった」
と、震えていた心も。


全部、同じ大きさで並んでいる。


ページをめくるたび、灯晶が揺れる。


赤い光は、少しずつ柔らかくなる。


まるで、怒っていた火が、

ようやく役目を終えて灯籠になるみたいに。



途中で、きみは手を止める。

読めないページがある。



にじんでいる。

インクではなく、感情で。


そのとき。

隣から、静かな気配。
司書は何も言わない。


慰めない。

導かない。

ただ、そこにいる。



きみは深く息を吸う。



そして、もう一度、ページを見る。

にじんでいた文字が、ゆっくり形を取り戻す。





「つらかったね」





それは誰かの声じゃない。

きみの声だ。




認めた瞬間、灯晶がひとつ、ぱきりと音を立てる。

割れたのではない。

外殻がほどけた。



中から現れたのは、透明な光。

赤ではない。

澄んだ、やわらかな色。



書庫の天井が、すこし高くなる。

いや、きみの視線が上がったのかもしれない。



本の最後のページ。



そこにはまだ、何も書かれていない。



空白。



でも今夜のそれは、怖くない。

書くための余白だ。


きみはそっと、本を閉じる。


司書が立ち上がる。


目が合う。 そこにあるのは、確信でも救済でもない。

ただ、静かな承認。



読めたね。



という気配。 世界がにじむ。


目が覚める。


朝だ。


いつもの天井。

いつもの部屋。


けれど胸の奥に、あたたかな余韻がある。



昨日まで、触れられなかった記憶に、

今日は触れても壊れない気がする。



夜の書庫は閉じる。


けれど今夜は、少し違う。



読むことは、救われることでもある。



受け止めることは、

自分に灯りを渡すこと。



今度は、きみが読む。



灯りの奥で、自分を読む。



そして読むたびに、

世界は内側から明るくなる。


もし今夜、またあの森へ迷い込んだら。

司書はきっと、隣に座る。

何も言わず。




それが、いちばん静かな

「だいじょうぶ」だから。
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