ミラージュの冒険日誌

王なき都の戦士たち(4)～なりきり冒険日誌【※ver5.2に関する記述有り】

　コツ、コツと、硬い音を立ててブーツが床を蹴る。自分の足音がやたらと大きく聞こえてくるのは、気持ちの良いものではない。 　緊張感に背ビレが強張る...

王なき都の戦士たち(3)～なりきり冒険日誌【※ver5.2に関する記述有り】

「元ファラザードの戦士が、バルディスタ城に……か？」 「ああ」 　スライムのスライドは、城にたなびく濃紺の旗を鋭く見上げながら風の行く先に目を...

王なき都の戦士たち(2)～なりきり冒険日誌【※ver5.2に関する記述有り】

　また別の日のこと。 　街を歩いていた我々は意外な人物と再会した。 　いや、人物というべきかどうか。 　それはしずく型で、水色で、手足は無く、口...

王なき都の戦士たち(1)～なりきり冒険日誌【※ver5.2に関する記述有り】

　バルディスタに吹く風は、鉄の匂いがする。 　歩く者を上から抑えつけるような、重く固い風だ。 　街を歩く住人の表情も固い。だが、安堵してもいる...

カオスの国の魔法戦士(6)～なりきり冒険日誌【※ver5.2に関する記述有り】

　私がジャンビから話を聞く一方で、店の一角では小さな宴が始まっていた。 　なみなみと注がれた酒に女たちの顔が映り、男達はその水面に口づけする。...

カオスの国の魔法戦士(5)～なりきり冒険日誌【※ver5.2に関する記述有り】

「まったく、いつからカウンターってのは飛び道具を防ぐためのモンになったのかねえ」 　"紹介人"ディーエがぶつくさ言いながら乱れた酒場の内装を整...

カオスの国の魔法戦士(4)～なりきり冒険日誌【※ver5.2に関する記述有り】

　視界の端で、小さな影が揺れていた。 　一瞬の違和感が胸をよぎる。戦乱の都には場違いな、小さな影。 　そして私は、見つけてはならないものを見つけ...

カオスの国の魔法戦士(3)～なりきり冒険日誌【※ver5.2に関する記述有り】

　爆音。地響きと共に瓦礫が崩れ落ちた。炎が舞えば、人々の影が漆黒の巨人のように長く伸び、城壁を舞踏会場に変える。彩るのは鉄と血。剣戟の音が響き、...

カオスの国の魔法戦士(2)～なりきり冒険日誌【※ver5.2に関する記述有り】

「ここは通行止めだ！ よそに回れ！」 　バルディア山岳地帯、街道をゆく我々を遮ったのは、黒鎧の兵士たちだった。 　我々は互いに顔を見合わせた...

カオスの国の魔法戦士(1)～なりきり冒険日誌【※ver5.2に関する記述有り】

　愛馬の蹄が街道に転がった小石を弾く。石畳はところどころが焼け焦げ、あるいは砕け、荒れ放題となっている。 　一昼夜に千里を駆ける名馬であろうと...

サブキャラのご紹介～プクリポのルロッツァ

なんとなくサブキャラをご紹介。 プクリポのルロッツァ君（写真左）です。名前の元ネタは往年の名作「タクティクスオウガ」の脇役キャラ「灰白のルロッ...

彼方からの客人(9)～なりきり冒険日誌【ver5.2に関する記述有り】

　さて、そろそろ別れの時だ。シリルに評判の良い宿を紹介し、我々は宮殿へ向かう。 　宿帳に記入をしようとするシリルに、私は最後のアドバイスを授けて...

彼方からの客人(8)～なりきり冒険日誌【ver5.2に関する記述有り】

　貝殻をモチーフにした優美な城壁。花びらのような多重構造の町並みが訪れる者の瞳を惹きつける。建物の多くは曲線を多用したデザインで、街を駆け巡る...

彼方からの客人(7)～なりきり冒険日誌【ver5.2に関する記述有り】

　傾き沈む日と共に、シリルの顔に影が下りた。気まずい沈黙が続く。 「……ま、いつかは王子も、そう思う日がくるかもしれんな」 　私はあいまい...

彼方からの客人(6)～なりきり冒険日誌【ver5.2に関する記述有り】

　旅は続く。 　ジュレットからジュレー街道を北上し、夏の名残を惜しむキュララナビーチを右手に見送りながら更に北へ。 　再び潮の香りが近くなってき...