ミラージュの冒険日誌

実録・初心者砲手の防衛軍(2)～なりきり冒険日誌

　城壁の上に取り残された私は、三門の大砲を呆然と見つめていた。 　砲台の隣には強化砲弾がゴロリと転がる。まるで早く拾えと急かしているようだ。 　...

実録・初心者砲手の防衛軍(1)～なりきり冒険日誌

○月×日 　板チョコレートの城壁から、土煙を上げる荒野を見下ろす。ここはチョッピ荒野。プクリポ好みにデザインされた長城には今、無骨な大砲と結界が...

アスコン応募記念！

↓の写真でアスコン投稿してきました！ キャッチフレーズ：旅人は夜を越えてアピール文というかポエム↓ いくつもの　夜を越えて いくつもの　闇...

混沌の空～なりきり冒険日誌【※ver5.0に関する記述有り】

　月明かりの谷での一件から更にしばらくの時が流れた。 　私は商売の傍ら城門の兵士と雑談し、付近の地形と街の構造を覚え、時に軍医ロア氏に物資を届...

月明かりの谷にて(2)～なりきり冒険日誌【※ver5.0に関する記述有り】

　月明かりの中、バルディスタ兵が我々を取り囲む。 　私は手を剣から放し、無抵抗の合図を上げた。 「旅の者です。通りすがりにこの有様を見て……...

月明かりの谷にて(1)～なりきり冒険日誌【※ver5.0に関する記述有り】

　空の陰りが星々を隠そうとも、極北に浮かぶ碧玉は大地を妖しく照らし続ける。 　紅葉の森が月光を受けて揺れ、風の音を静かに運ぶ。彼方へ、彼方へ。 ...

良薬とキケンな香りと魔法戦士(3)～なりきり冒険日誌【※ver5.0に関する記述有り】

　さて、街に戻った我々は、危険な薬を運ばせたことについて依頼主のボイアに苦情を申し立て、結果、夕飯一食で手を打つことになった。 　歓楽街は仕事...

良薬とキケンな香りと魔法戦士(2)～なりきり冒険日誌【※ver5.0に関する記述有り】

　玄武岩の様な黒い腕が薬瓶をつまむ。見開かれた三つの瞳から、表情を読み取ることは難しかった。 　シャドーサタンのロア氏はバルディスタの軍医であ...

良薬とキケンな香りと魔法戦士(1)～なりきり冒険日誌【※ver5.0に関する記述有り】

　そのシャドーサタンは、指一本震わすことなく薬瓶を傾けると、とろりとした液体を試験管に注いだ。 　離れていてもわかる刺激臭に、私は思わず一歩下...

か弱きスライムたちと魔法戦士と猫～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

　愛馬の蹄がぼそぼそとした土を踏みしめる。険しい岩山に囲まれた山道を私は走っていた。 　気持ちが晴れないのは、魔天に立ち込めた暗雲のせいではない...

ベストラルホールの魔法戦士(3)～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

　夜の帳が宴を覆い、ベストラル家のパーティはつつがなく終了しようとしていた。 　最後に……特筆すべき人物と接触したことを、ここに記しておこう。...

ベストラルホールの魔法戦士(2)～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

　ベストラル家のパーティ会場。 　その片隅で、ベルント老は壁に架けられた絵を指さしていた。 「これは魔界前衛芸術を代表する絵画の一つでな……」...

ベストラルホールの魔法戦士(1)～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

　煌びやかなシャンデリアが赤絨毯を照らす。純白のテーブルクロスに並んだ豪勢な料理は美味そうな匂いを漂わせているが、その大半は手つかずだ。 　高級...

亡き王に手向ける花(2)～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

　ゼクレス魔導国の入り口には、煌びやかな像がそびえ立っている。 　ゼクレスを訪れた旅人は、真っ先にこの像を目にし、そしてこの国を理解する。 　私...

亡き王に手向ける花(1)～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

　魔導国家ゼクレス。この国での私の商売は、ようやく第一歩を踏み出しつつあった。 　先日の入れ替わり事件の礼として、バルナバス氏が紹介状を書いて...