ミラージュの冒険日誌

なりきり冒険日誌～新しい時代のあれやこれ

　それは私がレンダーシア探索の任務に一区切りをつけ、女王陛下に旅の成果を報告するため、母国ヴェリナードに帰還した際のことだった。 　魔法戦士サ...

なりきり冒険日誌～楽しいカジノ

　煌びやかなネオンが人通りでにぎわう街を照らす。 　あの輝きがドルワーム仕立てのカラクリによるものか、魔法によるものか、寡聞にして私は知らない。...

日々のあれこれ

2.0シナリオクリアということで、良い区切りなので普通の日誌を。 普段、私の妙な日誌を読んでくださっている方々、ありがとうございます。 そして...

なりきり冒険日誌～勇者と共に（２）【ややネタバレ有】

　異形の魔人との戦いは、熾烈を極めた。 　天から降り注ぐ魔力を前に、私は力尽きようとしていた。 　仲間たちが次々となぎ倒され、勇者は懸命に盟友た...

なりきり冒険日誌～勇者と共に（１）【ややネタバレ有】

　中空に闇が渦を巻く。それは圧倒的な力だった。 　空気すら萎縮し、逃げ場を探すようなプレッシャーの中で、頭上に掲げた聖騎士の盾はいかにも頼りない...

なりきり冒険日誌～蛹を破り蝶は舞う【ややネタバレ有】

　針のようにとがった空気がグランゼドーラの尖塔を埋め尽くしていた。 　勇者姫が儀式を行うとのお触れに、領内の緊張と興奮は高まる一方だ。 　私は与...

なりきり冒険日誌～霧の王国【ややネタバレ有】

　再び湿った空気の支配するゼドラ洞へ。 　菌類には有難い空気らしく、元気よく群生したうるわしキノコが妖精の綿花と共に妖しい輝きを放っていた。 ...

なりきり冒険日誌～ゼドラの瀑布を望む【ややネタバレ有】

　ひんやりとした、湿った空気のつつむ洞窟の中に、爆音が木霊した。 　雨のように降り注ぐゼドラの水が、激流となって流れ落ちる。そのうねりが滝とな...

なりきり冒険日誌～幻の大地【ややネタバレあり】

　霧の中に月が浮かぶ。 　夜の女王が白光を取り戻してから、もうどれくらいたっただろうか。 　薄闇の空に淡く輝く乳白色の光はしかし、かえって空に...

なりきり冒険日誌～番外編・猫の島には帰れない（７）

「この帽子どうニャ？ 似合うニャ？」 　ここはジュレット、白亜の臨海都市。上機嫌のニャルベルトが新品のシルクハットを得意げに見せつけた。 　...

なりきり冒険日誌～番外編・猫の島には帰れない（６）

　戦闘開始と共にリベリオの巨体が迫る。私はあえて逆らわず、押されるがままに任せた。 「どうしたニャ！ 歯ごたえがないニャー！」 　笑うリベリ...

なりきり冒険日誌～番外編・猫の島には帰れない（５）

「口ほどにもないニャー！」 　勝ち誇ったリベリオが猫背のままで器用に胸を張った。 「この分なら第３試合も楽勝ニャー！」 　上機嫌の巨猫と、...

なりきり冒険日誌～番外編・猫の島には帰れない（４）

　猫魔族の長、キャット・マンマーの御殿は我々の常識からすれば、大変粗末なものである。 　南国の木々が茂る猫島にこんもりと盛り上がった丘をくりぬい...

なりきり冒険日誌～番外編・猫の島には帰れない（３）

「おっ！ そこにいるのはニャルベルトだニャ！ 随分久しぶりだニャー！」 　リベリオの声が猫島に響く。 　牙をむき出しにした凶悪な笑み……に、...

なりきり冒険日誌～番外編・猫の島には帰れない（２）

　南国の木々の間から常夏の日差し潮の香りが流れおちる常緑の大地。五つの湖には蓮の葉が浮かび、その回りには昼寝用のマット。私が猫なら、いつまで寝...