| みなさん、こんにちは。 「ドラゴンクエストX」プロデューサーの齊藤です。
日頃より、不正行為のご報告にご協力をいただきありがとうございます。 |
スクウェア・エニックスでは、みなさんにより良い環境でゲームを遊んでもらえるよう、RMT行為や詐欺行為などへの対応を日々行なっています。
昨年に引き続き、「スペシャルタスクフォース」(以下STF)と「ゲームマスター」(以下GM)、テクニカルディレクターの青山に、2016年にどのような取り組みをしてきたか、色々と話をしてもらおうと思います。
まずは、「STF」の Meeilyrix 、よろしくお願いします。
| STFの Meeilyrix( みーりりっくす )です。 今回は2016年中の不正行為への対応などをご報告いたします。 |
目次
「スペシャルタスクフォース」と「ゲームマスター」の主な違い
| まずは、ご存知の方も多いと思いますが、「STF」と「GM」の違いを簡単にご説明します。両者は近い立ち位置にあり、それぞれの専門担当に特化して対応を行なっています。 |
| ●「STF」が調査している不正行為 ・RMT行為 …現実世界の金品によるゲームデータの売買 ・外部プログラム使用(BOTなど) ※見回り等も実施していますが、皆さんの前に姿は現しません。 ・チート行為 |
| ●「GM」が調査している不正行為 ・詐欺行為 …約束を破ることでアイテムやゴールドを奪い取る行為 ・不具合の悪用 ※暴言などの不正行為以外の規約違反行為全般も担当。 |
| また、「ドラゴンクエストX」では「不正者への対処」「不正を行えないようにする改修」という2つの軸で日々対応を行なっています。後者は青山に語ってもらうとして、まずは不正者への対処報告をご確認ください。 |
RMT行為
| RMT販売を目的とした活動を行っていたアカウント、いわゆるRMT業者の対処数、ならびに凍結ゴールド額の推移です。 |
懲戒処分アカウント数と凍結ゴールド (RMT販売側)
[懲戒処分アカウント] 23,008 アカウント (前年度比 21,392 アカウント減)
[凍結ゴールド総額] 約 1,345 億 ゴールド (前年度比 約 766 億 ゴールド増)
[対処内容] 「ドラゴンクエストX」の永久利用停止、不正に獲得したゴールドやアイテムの凍結
※ 2016年1月~2016年12月の対応数です。
今年は大きな動きが2つありました。
ひとつは、懲戒処分アカウントが前年から半分に減っていることです。
これは、年々取り組んでいる「モンスターを討伐してゴールドを稼いでいるRMT業者を減らそう」という試みが今年も順調に進んでいることの現れで、一昨年実施している「汗と涙の結晶」の仕様変更などもその一環です。延々とモンスター討伐を続けるプレイヤーに遭遇する機会はだいぶ減ってきていると思います。
もうひとつは、年末に凍結ゴールド額が飛躍的に増加していることです。
RMT業者は、ゲーム内でゴールドを大量に稼いで貯めていますが、業者の動きをより詳細に分析して貯めたゴールドを販売する前に没収する新しいさくせんが大きな効果を上げました。こうした新しい試みは大きなものから小さなものまで、毎月のように追加していっています。
もちろん、RMT業者も対策をしてきますので、まだまだ気を抜けません。また、ほかにも職人や旅人バザーの取り締まり等、取り組んでいることはたくさんありますので、引き続きさまざまな手段を用いてRMTがなくなるよう努めていきます。
懲戒処分アカウント数と没収ゴールド (RMT購入側)
| RMTの購入を行ったアカウントの対処数、ならびに没収ゴールド額の推移です。先述のRMT業者に対し、こちらは一般プレイヤーへの対処となります。 |
[懲戒処分アカウント] 3,774 アカウント (前年度比 1,297 アカウント増)
[凍結ゴールド総額] 約 474 億 ゴールド (前年度比 約 324 億 ゴールド増)
[対処内容] 「ドラゴンクエストX」の永久利用停止、一時利用停止
不正に獲得したゴールドやアイテムの凍結
ラッカラン住宅村「レンダーヒルズ地区」 家の凍結、土地の没収
※ 2016年1月~2016年12月の対応数です。
2016年1月から新住宅村「レンダーヒルズ地区」が登場し、以降も数回、土地追加を行っています。都度、個別調査を実施しており、2017年以降も実施していきます。
また、新しい武器や防具をはじめとする一部の人気アイテムが登場する時期にRMT購入が活発になる傾向にあり、あわせて懲戒処分アカウント数や凍結ゴールドも増加する傾向にあります。
取り締まりが強化されると、ゴールドだけでなく武器・防具やアイテムをRMTの取引商材として利用する傾向が見られました。言うまでもなく、これらも全てRMTにあたりますし、ゴールドと同様に調査をしていますので対処をのがれることはできません。
RMT業者が「安全・安心」をうたって宣伝をしていることがありますが、RMT取引に安全なもの・安全でないものという区別はありません。いかなる場合でもRMTはしてはいけませんし、取り締まりの対象になります。騙されないようくれぐれもご注意ください。
不在プレイ行為(自動狩り・BOT)
不在プレイ行為(自動狩り・BOT)の懲戒処分アカウント数
| 不在プレイ行為の懲戒処分アカウント数です。 なお、BOTについては、手法を問わずすべてが禁止行為に該当します。不在であるか否かに関わらず、自動操作のプログラム等を使用すること自体を禁止しています。 |
[懲戒処分アカウント] 2,670 アカウント (前年度比 412 アカウント増)
[対処内容] 「ドラゴンクエストX」の永久利用停止、一時利用停止
※ 2016年1月~2016年12月に公開した対応数です。
不在プレイ行為の懲戒処分アカウント数は、昨年に続いて増加しています。
件数は一括りになっていますが、モンスターの自動狩りの他にも、職人やカジノスロットの自動操作など、さまざまなケースを対象に調査・対処を行っています。今後も継続して対処を続けていきます。
不在プレイ行為を繰り返すと、一時の利便性を得るためだけの代償として、大切なアカウントや、長い時間かけて育ててきた愛着のあるキャラクターを永久に失うことになりますので、絶対に行わないようにしてください。
以下のようなキャラクターを見かけたら「通報する」をお願いいたします。
「通報する」の使い方はこちら 「RMT業者」と思われるキャラクター 「不在プレイ行為(自動狩り・BOT)」を行っていると思われるキャラクター 「高速移動」や「ワープ」を行うキャラクター
・同じ文字の繰り返しなど意味のない名前で、自動狩り(BOT)のような動作をしている ・複数の同じ装備のキャラが、ずっと同じモンスターを狩り続けている ・特定の挙動を繰り返し行い、モンスターを狩り続けている ・移動速度があまりにも速い、突然モンスターの目の前に現れる など |
上記に該当しない迷惑行為などのご報告は、「さくせん」→「困ったときは?」→「不具合・違反行為の報告」→「問題行為・違反行為の報告」からご報告ください。
詐欺行為
| みなさん、こんにちは。 ゲームマスター長とサポートスタッフ長のBylects ( ばいれくつ ) です。 詐欺行為に関するご報告です。 |
詐欺行為に対する懲戒処分アカウント数
[懲戒処分アカウント] 612 アカウント (前年度比 460 アカウント減)
[対処内容] 「ドラゴンクエストX」の永久利用停止
※ 2016年1月~2016年12月に公開した対応数です。
詐欺行為に対する救済アカウント数
[救済アカウント] 555 アカウント (前年度比 314 アカウント減)
[救済内容] 被害状況により、アイテムやゴールドの返却など
※ 2016年1月~2016年12月に公開した対応数です。
上記のとおり、2016年も詐欺行為の被害申告自体が減少した結果、懲戒処分および救済アカウント数が大きく減少しています。2014年から比べると、およそ3分の1になっています。
これまで、詐欺のペナルティを強化したり、システム的な対策を行ってきたりしましたが、何より、みなさんが自衛をしてくださっていることが、この減少に結びついているのだと思います。詐欺の対策は、自衛していただくことが一番なのです。ご協力いただき誠にありがとうございます!
とはいえ、まだ年間600ものアカウントの懲戒処分を行っていることも事実ですので、ここで油断はできません。他人を騙す人にとっては、油断している人は狙いやすい対象です。
油断大敵。
我々スタッフも引き続き頑張って取り締まりや、システム的な対策を行ってまいりますので、みなさんも引き続き、自衛へのご協力をよろしくお願いします!
なお、詐欺の手口は昨年から変わっていませんので、まだご覧になっていない方は、昨年ご紹介した「よくある詐欺手口と自衛方法」をぜひご一読ください。
『もし、詐欺行為の被害に遭ってしまったら』 ゲーム内よりご報告ください。調査ができるのは、行為を受けてから1週間程度です。 被害にあったと思われたときには、なるべく早くお問い合わせをお願いいたします。
報告の方法: 1) ゲーム内「メインコマンドウィンドウ」から、「さくせん」→「困ったときは?」→ →「不具合・違反行為の報告」→「問題行為・違反行為の報告」を選ぶ。 2) サブカテゴリで「詐欺」を選ぶ。 3) 件名と、本文にできるだけ詳しい内容を書いて「送信する」を選択する。 |
不正対策に関する技術的取り組み
青山TD
| みなさん、こんにちは。 テクニカルディレクターの青山 です。
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2016年は2015年終盤に発生したチート問題を受けて対策の強化を引き続き実施いたしました。警察対応もほぼ一年を通して行っており、齊藤プロデューサーからの報告「不正行為および、それを拡散する行為について」をもって一応の決着をみました。
途中経過報告ができずに長期間に渡りご心配をおかけしてしまいましたが、皆さまには辛抱強く待ってくださり改めてお礼申し上げます。
また
2016年後半にはRMT業者への効果的な対処を行いました。こちらはSTF
Meeilyrixのコメントでも触れられていますが、STFと技術陣の共同作業でサービス開始直後から繰り返し行なってきました業者傾向分析結果に基づき作成される「業者パターン認識プログラム」がようやく大きな成果として実った形で、結果として本文章を書いている時点ではRMT業者はかなり減少している状況と認識しております。
しかしながら未だに完全な駆逐はできておらず、また現在は有効な「業者パターン認識プログラム」も近日中に業者が行動パターンを変更し回避して来ると予想しておりますので、気を抜かずに分析と対応を継続いたします。
今後も安心して遊べるドラゴンクエストXを目指してまいりますので、冒険者の皆さまには2017年も引き続き楽しんでいただけますと幸いです。 「不正行為かな?」と思ったら ゲーム内、もしくはWeb上からご報告をお願いいたします。
ゲーム内報告の方法: 1) ゲーム内「メインコマンドウィンドウ」から、「さくせん」→「困ったときは?」→ →「不具合・違反行為の報告」→「問題行為・違反行為の報告」を選ぶ。 2) 件名と、本文にできるだけ詳しい内容を書いて「送信する」を選択する。
Web報告の方法: 以下のリンク先より、注意事項をご確認のうえご投稿ください。
ドラゴンクエストXサポートセンター「不正行為のご報告」
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おわりに
| スタッフのみなさん、とりまとめありがとうございます!
テクニカルディレクターの青山からの話にもあったとおり、不正行為への対策や対処の進捗は表に出しづらく、「やっているの!?」とご心配をおかけすることもあるかもしれませんし、内容によってはご報告に慎重を期す必要がある案件もあります。
しかしながら、皆さんが安心して遊べるアストルティアを今後も継続していくために、スタッフ一丸となってひとつひとつ着実に対応してまいります。
今後も引き続き、ご理解とご協力をよろしくお願いします。 |