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開発・運営だより -第39号- (2017/11/3)



こんにちは。 ドラゴンクエストX ディレクターのりっきーです。

ご存じの方も 多いとは思いますが
11月16日は 『ドラゴンクエストX 5000年の旅路 遥かなる故郷へ』の発売日です!
もう発売まで 2週間を切りました!
みなさん 新しい冒険への出発の準備はバッチリでしょうか?

今回は 僕からのお送りする最後の開発・運営だよりとなります。
どうか最後まで お付き合いいただければと思います。

というわけで まずは近況から!



 アストルティアで「バトエン」が遊べる日が来ます!



今週 次のバージョンアップでの 唯一の僕の担当コンテンツである「バトエン」の調整が終わりました!

僕のディレクターとしての任期は 11月15日までとなるため
この「バトエン」が DQXの中で僕がディレクションさせていただく最後のコンテンツとなります。

東京ゲームショウのステージでお伝えしたとおり この「バトエン」というコンテンツが出来上がるまでは
本当にたくさんの問題と障害がありました。
あまりにも厳しいその状況から 僕自身が「一度中止を決断したコンテンツ」でもあるのですが
幾多の困難を乗り越え みなさんに遊んでいただける形になったことを 今は嬉しく思っています。

この波乱の中で生まれた「バトエン」はリリースに至る過程で 開発中にたくさんのアイデアが出てきていたのですが
初期リリース時は その遊びを「悪のバトエン組織 バットエンドとの戦いを描くシナリオ」と
「オートマッチングによるフリー対戦」に 集約することにしました。



初期リリースの後は僕の手を離れますし 未来のことなので「お約束はできない。」という前提ではありますが

今後の拡張として「フレンド同士での対戦」や
「仲間3人と協力して 1体のボスバトエンと戦う チャレンジバトル」など
夢の膨らむ話も出てきてはおります。

どうかこれからのスタッフたちの活躍にも ご期待いただければと思います。




ここから先は コンテンツや アップデート内容には触れない 僕の気持ちを語るだけの文章が続きます。
僕の独り言のようなものなので 興味の無い方は「最後に」の項目までスキップして下さい。


 「今」 感じている3つの苦しさ

前任の藤澤が 彼の最後の開発・運営だよりである「第14号」
これまでの開発の経緯や 心中を詳しく語っていたので
僕も同じように書いてみようと思い 今回筆をとりました。

ですが いざ書き始めてみると 全20回を超える各バージョンアップごとの その1つ1つのコンテンツに
思い入れや 開発をしていく上でのさまざまなドラマがあり
運営開始から今までの 約5年間の出来事を書いていくと
本が1冊かけてしまうほどのボリュームになることを感じ
時系列を追って書いていくスタイルは 今回はあきらめることにしました…。
(いつか本にまとめられるといいですね)

ですので これまでの経緯は少し触れる程度にとどめて 今回は「今」の僕の気持ちを綴ってみたいと思います。

DQXTVの放送や インタビューなどで 時折語ることもありましたが
バージョン2.0から始まって バージョン3.5までの約3年間というディレクターとしての期間は
僕にとって とても目まぐるしいものでした。

例えるなら 数か月先のバージョンアップという 目の前にあるゴールテープに向かって全力疾走していき
なんとかそのゴールテープを切ることに成功すると それが次のスタートラインだった。 という形での
全力疾走マラソンが 3年間 止まることなく続いてきました。

これは 前回のDQXTVの中でも 言葉にしてしまったことですが
バージョン2.0のリリース後直後からこれまでの間 僕の心の中には 常に「遊びが足りない……」という危機感があり
「終わらないゲームデザイン」「終わらないゲーム開発」「終わらないサービス運営」というものが
ここまで大変なものなのかと感じながらも とにかく目の前の目標に向かい走り続けるということを
ずっと行ってきた感じです。

これまでたくさんの方に「休んでください」と言われてきましたが
今回 執筆するにあたって冷静に振り返ってみて
たしかに「普通なら途中で倒れているよな…」ということを僕自身感じております。(苦笑)

でも不思議なことに 僕はディレクターとしての就任中
計画休暇は取得しましたが 体調不良で休んだことはありませんでした。

どうして そんなことができたのか?

それは 冒険者のみなさんがいてくれたおかげです。

冒険者の広場に届くおうえんや たくさんのご意見。
Twitterやブログなどの ネット上に書かれる みなさんの感想。
DQXTVの放送中に打ち込んでもらえる 1つ1つのコメント。
夏祭りや ゲームショーの会場でいただける生の声援。

それらの1つ1つからは ひとりひとりの暖かさを感じることができ
その温もりは開発者の僕にとって 触れるたびにとても元気がもらえるものでした。

イベントや クラシックコンサートの会場などでも
たくさんのプレイヤーさんと 直接 ふれあいを持たせていただいたりもしました。

小さなお子さんから 働くサラリーマンの方 主婦の方や ご年配の方まで。
本当に さまざまな立場や年齢の方に プレイしていただいていて
アストルティアで出会い 結婚してお子さんが生まれた方も
何人か お会いさせていただけたこともあります。

身体の不自由な方からも お手紙をいただけたりして
そこには「何よりも人生の楽しみになっている」ということが綴られていたりもしました。

こんなにたくさんの方が「このゲームで遊んでくれているのか…」という実感は
まぎれもなく リアルなものであり
そんな方たちが アストルティアで作り上げた絆や 楽しい時間 大切なものを
1つでも1秒でも長く維持したいという気持ちが これまで僕を動かしてきました。

なので これからみなさんと「関われなくなること」が 今の僕にとってとても苦しいことで
今 すごく「寂しい」気持ちとなって心の中にあります。
それが「今 感じている3つの苦しいこと」の 1つ目です。

そして2つ目の苦しさとして 「後悔」もあります。
これまで 常に全力で取り組んできたつもりでしたが
バージョン3.5後期の終わりから今までの期間で 時間的に 「これまでのことを振り返るゆとり」が生まれたことで
「あの時にこのアイデアを思いついていればもっと面白くできたのに…!」と
思い返しては自分の非力さを悔やむ 日々を送っております…。

そして今感じている 3つ目の苦しさは「存在を消していく」ことの苦しさです。

ディレクターの交代を決めてからずっと
アストルティアが「自分が存在しなくて良い世界」になることを目指してきました。
それがアストルティアにとって 一番幸せな形になるからです。
バージョンアップ後に りっきーはいなくて大丈夫。と言われることが僕の最後の仕事だ。と
自分に言い聞かせながら走り続けてきました。

ですが長い開発期間と 5年という運営期間という
人生のかなりの時間を費やしてきたプロジェクトから 「自分の存在を消していく」行為は
僕が想像していたよりも 遥かに苦しいものでした…。
前任の藤澤も「この想いをしたのか…」と思うと
その苦しさを見せずに去っていった藤澤は 本当に強い人だなと思います。


 「今」 感じている3つの嬉しさ

はい! 苦しいお話は これにて終了です!

今回 知りましたが
人生で起こる変化には 苦しいことだけではなくて ちゃんと嬉しいこともあるものなんです。(笑)
(いつかシナリオ中に使おう…メモメモ)

では さっそく嬉しい気持ちを語ります!

1つ目の嬉しいことは みなさんとの「たくさんの想い出がある!」ことです。


夏祭りの最後の最後で「幸せだわ!」と恥ずかしい言葉が つい口から出てしまったのは
本当に心からこぼれ落ちてしまったもので
会場で声援をいただけたことはもちろんそうですが
インターネットを通して オンラインでいただけるたくさんのご意見。
DQXTVの放送中に打ち込んでもらえる 1つ1つのコメント。
みなさんとのふれあいのその1つ1つが僕の「人生の中であって本当に良かった!」と思える素敵な宝物で
心を覗くと いつもその場所でキラキラと輝いています。
中でも 地味コーナーでのみなさんとのやりとりは 本当に楽しい想い出として残っていて
いつかまた運営タイトルに関わることがあったら またぜひやりたいと思っています。(笑)

そして 2つ目の嬉しいことは 「やすらぎ」を得られることです。

上司であるよーすぴ(齊藤陽介プロデューサー)や へこもさん(三宅有エグゼクティブプロデューサー)から
しばらくはのんびり休みなさい。といっていただいているので(スクエニっていい会社ですね)
バージョン3.5後期が終わり ついに僕にも少しずつ「何もしなくていい時間」が増えてきました。
最初の頃は「何もしなくていい時間」が発生すると 「とても不安…」な気持ちになって
何か仕事をくれない?と 他のスタッフにいって 苦笑されたりしてました。
この不安な気持ちをどうしたものかと考え 他のゲームタイトルや書籍。コミックや映像作品などに
計画的に触れるスケジュールを組み始めたら ちゃんと時間が足りない感じになって
今はようやく「気持ちが落ち着く」ようになってきました。
今は「やすらぎ」っていいもんだなーと感じ始めております。(笑)

最後の嬉しいことは 今「ワクワク」していることです。

新しい刺激を受けると 楽しいアイデアが 次々と浮かぶもので
ちょうど先週 次に作りたいゲームの「シナリオプロット」的なものが形となってきました。
「これはすごいゲーム体験になるぞ!」と思えるアイデアが いくつも入っているので
早くみなさんにゲームとしてお届けしたいという気持ちでいっぱいでいます。

なのでこれからは みなさんとの想い出や DQXで得ることのできたたくさんの経験を元に
「次の楽しいゲーム」という 新しい花を育てていきたいと思っています。


 とあるお手紙へのお返事

実は運営期間中に 一通のお手紙をいただいたことがありまして
そのお手紙の中で 僕個人宛の「質問」をいただいておりました。

「どわこ」というペンネーム以外 住所もお名前も分からなかったため
いつかどこかで その質問に ちゃんとお答えできたらいいなと思っていたのですが
この開発・運営だよりが 最後の機会だと思いますので この場を借りてお返事をさせていただければと思います。

どわこさんの質問は こんな内容でした。

「好きな事を仕事にし続けるって どんなお気持ちですか?」

どわこさんも手紙の中で 悩みながら書かれていましたが
好きなことを仕事にすると その好きなものがだんだん嫌いになって
それが苦しくなって 逃げ出してしまいたくなります。

堀井さんにもお話したことがありますが
僕も過去に 「ゲーム業界はもう嫌だ……!」と思って
他の業界でソフトウェア開発の仕事をしていたことがあります。
その会社は幸運なことに 環境も 働く人たちもとても良かったのですが
それでも 僕の中の「枠に捕らわれたくない はみ出し者の性格」が災いし
決められた仕様のとおりの100点を目指してものを作る。という仕事に苦しさを感じてしまって
結局 限られた予算と期間の中で 何百点の面白さにまでもっていけるか?
というゲーム業界の仕事に戻ることになりました。

どわこさんの感じたとおり「好きな事を仕事にし続けること」は「苦しい」ことです。
その愛情が深ければ深いほど 上手くいかないことがあった時 理不尽だと感じることが起こった時
その好きなもの自体から 逃げ出したくなります。

でも 大好きなことをやり続けると
「苦しかった」分 「嬉しい」こともたくさん起こるようです。

勉強も運動もできない 人と話すことも苦手だった いじめられっ子の僕が
たくさんの人たちの あたたかさを感じることができたように。


 最後に


2週間後の 11月16日!
いよいよ『ドラゴンクエストX 5000年の旅路 遥かなる故郷へ』が発売となります!


発売後は ようやく僕も1人のプレイヤーとして ドラゴンクエストXが楽しめるようになるので
アップデートの内容については出来るだけ情報が入らないように これまでがんばってきました。(笑)
ですがときおり目に入る プロジェクト内メールの内容やプレイしているスタッフたちの反応を見ると
皆さんから求められてきた ボリューム感のあるシナリオや
遊び応え満載のバトルコンテンツなどすごく良い仕上がりになっていそうです。

僕自身も 今から発売をワクワクして待っている状態です。
心置きなくバトンを渡せる状況を作ってくれた安西に
この場を借りて 感謝したいと思います。

「ありがとう 安西さん」



皆さんと「DQXのディレクター」として接するのは これが最後となります。
もし機会があれば 皆さんとお会いしたいと思っておりますので
またいつか どこかでお会いしましょう!

では最後は やっぱりこの言葉で。

それでは皆さん 素晴らしい旅を!



2017年11月3日 ドラゴンクエストX ディレクター 齋藤 力


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