レオナルドの冒険日誌

蒼天のソウラ二次創作『逃亡者マージン』その６

牢獄に戻されたマージンは、わずかどんぶり４分の１とはいえ久々の食事にありつき、膨れたお腹をポンポンと叩きながら硬い板張りの寝台に寝転がる。 「...

蒼天のソウラ二次創作『逃亡者マージン』その５

蓋をされたままでも漂ってくる、鰹と昆布の一番出汁のシンプルで気高い香り。 そしてその濃厚な出汁の香りの中であっても、存在感を決して失わない香ばし...

蒼天のソウラ二次創作『逃亡者マージン』その４

引き続き飛び込んでくる罵詈雑言の応酬に眉をしかめつつ、工房の扉をノックしたウヅキだったが、返答はない。 「今度という今度はもうホントに知らないか...

蒼天のソウラ二次創作『逃亡者マージン』その３

グレン住宅村、マイタウン区画の一つに、サイドカーに改造された１台のパトドルバイクが乗り付ける。 運転中、風で乱れた前髪を整えつつ、眼帯で左目を覆...

蒼天のソウラ二次創作「逃亡者マージン」その2

中央が広く、先へ向かって細くなる卵のような形状の、白樺の木で作られたシンプルなマグカップ。 その上に鎮座するのは、同じく白樺の木を削って作られた...

蒼天のソウラ二次創作「逃亡者マージン」その1

※ 本作品は「イカを求めて三千里」の前に起こったお話になります。「幻列車の浪漫」ののち、アズランの酒場を去るクマヤンとマユミの会話から物語がスタ...

蒼天のソウラ二次創作「イカを求めて三千里」その11（完）

ことの発端は、アズランの幽霊列車騒動まで遡る。 ロマン達の眼前でレオナルドの放った『蒼天の追想弓』。 その最中で漂った、芳醇なカレーの香り。 ...

蒼天のソウラ二次創作「イカを求めて三千里」その10

ロマンはあまりの勢いに金属を打ち合せる音が連なって聞こえるほどの轟音ののち、まるで大口をあけた龍の頭のような大型装置を組み上げた。 クワッと見開...

蒼天のソウラ二次創作「イカを求めて三千里」その9

まるでアカックブレイブの戦闘準備が整うのを待っていたが如く、オセアーノンがその全容を海上に現した。 以前レヴィヤルデを襲撃した個体に比べれば小...

蒼天のソウラ二次創作「イカを求めて三千里」その8

「マジか！？今ここでか！！間が悪いにも程がある！」 思いもよらないタイミングでのターゲットの出現にロマンは狼狽する。 くだらない追いかけっこをし...

蒼天のソウラ二次創作「イカを求めて三千里」その7

「一体何を！？」 しかしアカックブレイブからの答えは無い。 無言の殺意のみが絶え間なく押し寄せる。 「絶対俺達の命にも関わる！マージンは正直ど...

蒼天のソウラ二次創作「イカを求めて三千里」その6

「げっ、何でこんな所に？」 「いきなり不審船呼ばわりされてるわよ！アンタ達ほんと一体何やらかしたのよ？」 「大丈夫、証拠は何も残してないはずだ」...

蒼天のソウラ二次創作「イカを求めて三千里」その5

「きみどりちゃん、充填よろしく」 ロマンは船室内に据えられた鍛冶道具を巧みに操り、巨大な矢じりとも短い槍ともとれる独特な金属柱を拵える。 「は...

蒼天のソウラ二次創作「イカを求めて三千里」その4

ルシナ村の高台、ひときわ大きいその建物は、村の役場兼集会所としての役割を担っている。 その一室には、夜明け前の薄暗がりから、パチパチと小気味よく...

蒼天のソウラ二次創作「イカを求めて三千里」その3

「う～ん…まだクラクラする…」 「しっかりしてよね。このあと船に乗るんだから」 案の定、時間ギリギリになっても目覚めなかった為、マユミはクマヤン...