2023/07/01
日誌を書いた!
「…ちょっと荒療治が過ぎませんか?ヒコボシ様」 深緑の浴衣に身を包む長髪のエルフの青年が夜空に向けて呟けば、天の河の岸に輝く星から、答えが返った...
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2023/07/01
日誌を書いた!
短冊を笹に結わえ、手を合わせた所で、ふと脇に座る老人に気が付いた。 つばの広い帽子で顔はハッキリうかがえない。 吸うでもなくただキセルを咥え、木...
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2023/07/01
日誌を書いた!
「…ほら、そろそろ帰ろう。フタバ」 「兄上、待って!」 祭り囃子が鳴り響き出店の立ち並ぶ境内を抜け、鳥居をくぐる兄の背を追いかける。 「綺麗だ...
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2023/06/30
日誌を書いた!
微睡みの中で、声を聴く。 白く儚い初雪のような、か細い声だ。 (…あの人が来てる…) あの人って誰? (行かなくちゃ…) 行くって何処へ? (...
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2023/06/25
日誌を書いた!
友人が頭上に頂く被り物、プクリポの丸っこく安定感のある頭を足場に鎮座する、今にも声を挙げそうな精巧な鶏のつぶらな瞳とヒッサァはまんじりともせず見...
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2023/06/25
日誌を書いた!
一度目はダンノーラ。 二度目は悪夢の世界で。 いずれも双方の首が落ちていてもおかしくない斬り結びを経て、互いの剣撃のリズムは衣服についた血の染み...
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2023/06/25
日誌を書いた!
よく乾いた瓢箪がパリンと音を立て砕け散った。 その破片を黒緑の皮膚に受けながらも怪物は身じろぎ一つせず、変わらずじっと門の向こう、いなりの屋敷を...
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2023/06/23
日誌を書いた!
油断はなかった。 だが、想定が甘かったと言われれば、認めざるを得ない。 あれほどに被害報告、目撃情報がありながら、その全てが夜に集中している。...
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2023/06/22
日誌を書いた!
「あいよ。あんた、細長くて尖ったもんが好きなんだろ?今日の晩飯は筍の炊き込みご飯だよ」 「…お気遣い、痛み入ります」 ざっくり説明はしたのだが、...
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2023/06/20
日誌を書いた!
「ん~っ!最ッ高!!このソースがまた合う!」 剣舞の稽古の間、テルルはいなり家に住み込みで指導にあたっている。 今晩もまた、眠い目をこすり自室か...
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2023/06/17
日誌を書いた!
部族間会議で供される酒は、米と米麹と水を発酵させ漉さずに仕上げたいわゆる濁り酒で、荒々しいまでにアルコール度数の高いそれは、小皿で添えられた炙り...
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2023/06/16
日誌を書いた!
触れるはずの無い陽の光を体の一部に浴びて目を覚ます。 覚醒は何十年、いや、何百年ぶりだろうか。 土の奥深くに埋められてからというもの、時間の感覚...
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2023/06/13
日誌を書いた!
「はいそこでターン。ためてためて…そう!ちゃんとキレがあるよ!いいねいいね!あと少し!」 普段であれば、気合のこもった一声や、竹刀の打ち合う小気...
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2023/06/12
日誌を書いた!
蒼天のソウラ二次創作『Spaghetti all'assassina』その2(完)
大地の箱舟の線路高架下という、かしましい立地にポツリと佇む、童話の中から飛び出したような外観のパスタのお店。 美味しそうな香りに誘われたミサー...
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2023/06/12
日誌を書いた!
蒼天のソウラ二次創作『Spaghetti all'assassina』その1
「ふんふんふ~ん」 ある昼下がり。 チームアジトの厨房に立つミサークは、傍らの葡萄を象った瓶を取り、細い口から大きく深めのフライパンにオリーブオ...
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